カブトムシについて

カブトムシとは、頭部に大きな角を持つ昆虫です。「昆虫の王様」とも言われ「ヘラクレスオオカブト」は、世界最大のカブトムシとして有名です。一般的には、大きな角を持つことが知られていますが実際にはその角はオスにのみ発達し、メスは角を持ちません。外見は堂々とした雄姿が特徴的です。オスは大きな角を使って縄張り争いや敵との対抗に使用し、これがカブトムシの名前の由来となっています。一方でメスは地中(腐葉土)に産卵し、幼虫の時期は地中で過ごし、腐葉土や朽木を食べて成長します。日本のカブトムシは、6月から8月にかけて蛹になり成虫となります。北海道南部から九州(沖縄)まで分布しています。エサはクヌギやコナラの木の樹液を好んで摂取します。 カブトムシは日本の伝統的な文化や祭りにも影響を与えており、子供たちが夏休みになるとよく採集されます。その美しくカッコいい姿は、昆虫学者や昆虫愛好者だけでなく、子どもをはじめ世代を問わず人気の昆虫で、ペットとして飼われるケースもあります。生態系においても重要で、腐植土を分解することで生態系のバランスを保っています。

ヘラクレスオオカブトについて

ヘラクレスオオカブトは、カリブ海諸国(グアドループ)に分布しカブトムシおよび甲虫としては世界最大の種で最大個体は全長182.8 mmに達しています。種名はギリシア神話の英雄ヘラクレスに由来しています。
Dynastes hercules Hercules beetle

原名亜種はヘラクレスヘラクレスオオカブト

オスは頭角と胸角が共に長く、内側には毛があり前翅は湿度が高いと黒く乾燥すると黄褐色になります。

ヘラクレスオオカブトの飼育方法 (成虫の飼い方)

ヘラクレスオオカブトの飼育は比較的簡単な部類で初めての方でも簡単に飼うことができる昆虫の1つだと思います。
意外に簡単なヘラクレスオオカブトの飼育、育て方をご紹介します。

ヘラクレスオオカブトの寿命について

ヘラクレスオオカブトの寿命は、6ヶ月~12ヶ月ほどです。 また、温度管理やエサをきちんと与えることで1年を通して、比較的容易に飼育していただくことが可能です。

飼育温度について

ヘラクレスオオカブトは、年中一定の温度を好みます。飼育温度の適温は、20~25℃が目安です。

10℃以下や30℃以上になったからといってすぐに死んでしまう事はないですが、適温であれば1年以上長生きする事もあるので適温を保つことをお勧めします。
直射日光に当たることは避けて日陰で管理するのが良いです。
飼育ケース内は、適度に霧吹きなどで加湿してください。50%前後が目安です。

飼育するために準備するもの

飼育ケース(プラケース)

飼育ケースのサイズは、オスのサイズによりますが、【中】サイズ(幅30㎝)か【大】サイズ(幅37㎝)が適しています。
メスは、【小】サイズ(幅23㎝)でも飼育可能です。オスとメスを同じケースで飼育すると何度も交尾しようと体力を消費して寿命が縮む原因になるので別々にわけて飼育することをお勧めします。

餌にコバエが集まってきますのでコバエが侵入しにくケースがお勧めです。
※画像 コバエ抑制セパレートケース 大

成虫用マット

ケース内は、成虫用のマット(おがくず)を敷き詰めます。

ダニの発生を防ぐため針葉樹のマットがおすすめです。

エサの食べ残しや排泄物などでマットがベタつく場合は余分な水分を吸収する昆虫用ペレットがお勧めです。

ダニの発生や臭いが気になる場合は、桧木のおがマットがお勧めです。

昆虫用ペレットに桧木おがマットを混ぜてご使用いただくとより効果的です!

ケース内が乾燥しないように適度に霧吹きなどで加湿してください。

転倒防止材

転倒予防に、木の枝や昆虫用バークチップなどを置いて下さい。
カブトムシは、平面な地形でひっくり返ってしまうと自力で起き上がることが困難です。

ひっくり返った状態が続くと、体力を奪われ弱ってしまいます。最悪の場合、亡くなることもあります。

ツメがひっかからないツルツルした面やつかめない土の上では、歩くことが苦手なのでつかまりやすい転倒防止材を敷き詰めることで転倒を予防できます。

※画像 転倒防止材中~大

成虫用エサ

羽化してからエサを食べ始める(後食)まで、2ヶ月~3ヶ月程度がかかります。 エサを食べ始める(後食)までの時間は、管理温度によって変わり飼育温度が高いと早く食べ始めるようになります。 後食が始まるタイミングは、ケース内を活発に動き始めるようなります。

エサは、昆虫ゼリーがお勧めです。砂糖水やはちみつなど、糖分が多いものは控えてください。

液だれしにくいゼリーだとケース内がベタベタしないのでお勧めです。

ヘラクレスオオカブト飼育方法 一覧(まとめ)